クリップとは?

「クリップ」とは、面のデータ(ポリゴン)などを特定の形状に切り抜く機能のことです。以下、例を挙げて説明いたします。クリップに対して、「ポリゴン同士の重なり部分を抽出して、新たなポリゴンレイヤーを作成する空間解析処理機能」はインターセクトと言います。

面のレイヤーを特定の形状で切り抜くクリップ

今回紹介する「クリップ」とは、面のデータ(ポリゴン)などを特定の形状に切り抜く機能のことです。
実際にクリップの例を見て行きましょう。

右図①には町丁目単位のポリゴンレイヤーが表示されています。

図① 町丁目単位のポリゴンレイヤー

次に店舗を中心とした半径2kmの円の商圏を作成してみます(図②)。

図② 店舗を中心とした半径2kmの円の商圏

クリップの機能を使って円商圏で町丁目のポリゴンレイヤーを切り抜いてみましょう。クリップの機能を起動して、入力欄に町丁目のポリゴンを、クリップ欄に円商圏を選びます(図③)。

図③

クリップの機能を実行してみると、町丁目のポリゴンが円商圏の形で切り抜かれた形状の新たなポリゴンレイヤーが作成されました(図④)。

図④町丁目のポリゴンが円商圏の形で切り抜かれました

この機能の使い方としては、上記の例のように店舗から特定の距離(あるいは運転時間)の範囲で、かつ町丁目単位に分割された商圏を作りたい、などという際に便利な機能です(図⑤は店舗からの運転時間範囲で、かつ500mメッシュ単位の商圏を作成した例です)。

図⑤

ラインレイヤー、ポイントレイヤーを切り抜く

クリップは面のデータ(ポリゴン)だけでなく、ラインやポイントのレイヤーに対しても行えます。

図⑥には道路ネット(ラインのレイヤー)が表示されています。

図⑥

これを店舗の円商圏でクリップしてみます (図⑦)。

図⑦

ラインレイヤーも、図⑧のように商圏の形状で切り抜くことができます。

図⑧

同様にポイントレイヤー(図⑨)も、商圏の形状範囲で切り抜くことができます。

図⑨

クリップ後のポイントレイヤーは、商圏の範囲内にしかポイントが存在していません(図⑩)。

このように、クリップは、既存のレイヤーを特定のエリアの範囲に合わせてピックアップしたい場合などに有効な機能です。一度お試しください。

図⑩