ユニオンとは?

今回は空間解析処理機能「ユニオン」についてご紹介します。
2つのポリゴンレイヤーから、お互いの面と属性情報を併せ持った新たなポリゴンレイヤーを作成したり、1つのレイヤー内の複数のポリゴンを重なり部分でパート毎に分割できる機能です。

複数のポリゴンの情報を併せ持つレイヤーを作成する機能(ユニオン)

2つのレイヤーのポリゴンをユニオン

図①では2つのポリゴンレイヤーAとBがお互いに重なり合っています。

図①

この2つのポリゴンレイヤーをユニオンしてみましょう。(図②)

図②

ユニオンを実行して出来たのがポリゴンレイヤーCです。(図③)

図③

ポリゴンレイヤーCは「ポリゴンレイヤーAの重なりがない部分」と「ポリゴンレイヤーBの重なりがない部分」、そして「ポリゴンレイヤーAとポリゴンレイヤーBが重なっている部分」の3つの面と属性情報から構成されています。(図④)

図④

重なりがない部分については、相手側の情報は持っていませんが(図⑤)、お互いのポリゴンが重なっている部分についてはインターセクトで重なり部分を抽出したときと同様にそれぞれの属性情報を併せ持っています。(図⑥)

図⑤

このようにユニオンを使えば、2つの重なりのあるポリゴンレイヤーから、お互いの情報を併せ持つ新たなポリゴンレイヤーを作成できます。

図⑥

1つのレイヤー内の複数のポリゴンをユニオン

1つのレイヤー内に複数のポリゴンが存在している場合、それらをユニオンすることも可能です。

図⑦では1つの円商圏のレイヤーに3つのポリゴンが存在していて、お互いに重なり合っています。

図⑦

このレイヤーをユニオンしてみましょう。(図⑧)

図⑧

ユニオンによって、重なりがある部分と重なりがない部分の7つのパートで構成された新たなレイヤーを作成できました。(図⑨)

図⑨

ユニオンして重なり部分でパート分けされたポリゴンレイヤーを、編集機能によって重なり部分の面だけを削除してしまえば、インターセクトとは逆に、重なりのないパートだけのレイヤーを作成することも可能です。(図⑩)

図⑩

おわりに

ユニオンでは、ポリゴンの重なり部分と重なりが無い部分とでパート分けすることができます。商圏レイヤーなどに使用することで、商圏の編集や分析に役立てることも可能かと思われます。機会があればぜひ一度お試しください。