空間機能とは?

GIS上でエリアマーケティングを行う場合の便利な機能のひとつに、特定の条件に合う地区を検索する、エリアの検索機能というものがあります。今回はそのエリアの検索機能についてご紹介します。

ターゲットエリアの検索

図①は自社の店舗Xを中心とした分析エリアに国勢調査の統計情報を展開したものです。
年末商戦に向けて折込広告の配布を行おうと計画中なのですが、経費節約の為、効果的な地域に絞って配布を行いたいと考えています。その条件として「人口総数が1500人以上の地区で、メインターゲットの20歳代の女性が人口の40%以上を占めるような地域」を検索してみたいと思います。今回は複数の属性情報を組み合わせて検索できる「ターゲットエリアの検索」機能を使ってみましょう。

図①

条件設定の画面で必要な情報を入力して検索を実効します(図②)。

図②

「ターゲットエリアの検索」機能によって条件に合致するエリアが検索されました(図③)。
しかし、検索されたエリアが少し多いようです。

図③

そこで検索条件を「人口総数が1800人以上の地区で、メインターゲットの20歳代の女性が人口の42%以上を占めるような地域」に変更して絞り込んでみましょう。(図④)

図④

検索条件を変更して対象エリアが更に絞り込まれました(図⑤)。
検索条件は何度でも変更してやり直すことができますので、条件を変えて折込対象地区をさらに絞ったり、逆に広げたりといった調整が簡単に行うことができます。

図⑤

類似エリアの検索

今度は別の方法で折込対象地区の検索を行ってみましょう。
図⑥の青色のエリアは顧客の購入履歴などから過去最も売上の高かったエリアです。このエリアに近い属性を持つエリアは高い売上が見込める地域と予測することができます。

図⑥

そこで「類似エリアの検索」機能を使って、このエリアに類似した属性情報を持つエリアを検索してみることにしましょう。「類似エリアの検索」機能を起動し、まずベスト売上地区を基準のエリアとして指定します(図⑦)。

図⑦

次に類似の条件として人口総数が基準エリアの±200人以内で、かつ20歳代女性の割合が±5%以内という条件を設定してみたとします(図⑧)。

図⑧

上記の条件で「類似エリアの検索」を行った結果が図⑨です。基準のエリアを指定しておいて、その属性情報を基に類似するエリアを検索できるのがこの「類似エリアの検索」機能です。

図⑨

おわりに

今回はエリアマーケティングツールのちょっと便利な機能であるエリアの検索機能をご紹介しました。
お使いになっているエリアマーケティングツールに同様の機能があれば、対象地区の絞込みなど応用範囲の広い便利な機能ですので、ぜひ活用ください。